去年の解散選挙の時に、全ての議員を一度落選させてみたらどうか と書いた。
今の日本で一度は起こった方がいいんじゃないか、と本気で思っているが。
これを地でいった出来事が、ヴェネツィア共和国で実際にあったことを、
電車の中で読んで知って、思わず知らず「うおっ」と声に出してしまったか、
出さなかったか。。。。。
「ヴェネツィアの選挙方式の・・・特色は、賛成票だけでなく、反対票も投じることができた点にあった。
・・・・・だから、ヴェネツィアの選挙では、賛成票を最も多く得た者で、反対票の数が賛成票を越えない者が選ばれるのであった。いかに賛成票の数では第一位でも、反対票がそれ以上であれば、選ばれないのである。
・・・・・
賛成票の獲得数だけが選挙の結果を決めるのではなく、反対票の数も考慮に入れなければならないヴェネツィアの選挙方式は、いばしば、味のある結果をもたらした。
1500年と1509年の両年、元老院議員の半数を改選する際に、・・・・・候補者たちは、ほぼ全員が改選されなかったのである。反対票の数が、賛成票を上まわったからであった。」
(塩野七生『海の都の物語』#5 149~152頁)
全員落選の要因となったのは、当時の最重要課題であった外交の失策のようで、
執行政府に明確な”ダメだし”を国民が突きつけた。(現在のような普通選挙権ではないにせよ)
いやぁ、すばらしい!!!
反対票でも意思表示ができるというのは。
海の都の物語〈5〉―ヴェネツィア共和国の一千年 (新潮文庫)
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