白洲は「株主総会は年に一度、株主達の意見を聴くために開くものだ。役員が壇に上がって何をするんだ」と、すべて壇を取り払い、一般席と同じ高さにしつらえ直させた。アメリカなどでは司会は株主に向かって”Your company”というのだ、その精神で進行しなければ意味がないと主張する。・・・・・何しろ・・・事務所が・・・移転する際、・・・・・机はすべて出入口側に向けて配置させ、一番後列に課長の席を作らせ、以後仕事中は禁煙、女子社員がお茶を配ることは廃止、煙草を吸いたい者は喫煙室へ行き、お茶を飲みたい者は自分で用意するように徹底させた会長である。[部下]は「白洲さんに初めてデモクラシーというものを教えて貰った」という。(風の男 白洲次郎 (新潮文庫) 青柳 恵介(2000/7/28)p.182 部分的に略しながら引用)
この人は実力とかっこよさを備えた人だ。
たぶん、実際に接しても、彼を理解できない人たちにとっては、変な人、ついていけない、という印象なんだろう。
この言葉は第二次大戦終了直後のものだ。
現在でも、ここまで民主主義を理解して、行動の規範にできている人がどれくらいいるだろうか。
しかも、在野で、民間の立場で貫いた。
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